結婚や出産を機に退職して、子育てが落ち着いてきたタイミングで再就職をしようとしたところ「書類が全く通らない」「面接で落とされてしまう」なんて経験はないでしょうか?
「30代主婦が就職するのは厳しい!」と多くの人が憤りを感じている現状があります。
この記事では、以下のことを説明します。
- 30代主婦でも就職を成功させるコツ
- 就職活動を行う際の注意点
- 就職活動を行う上で確認するべきこと
- 30代主婦が就職しやすい職業
- 就職活動をするのに適したエージェント
この記事を読めば、どのように就職活動を行えば就職できるのか明らかになります。
ひとつずつ確認して、ぜひ行動に移してください。
1.30代主婦の就職は厳しい?
30代主婦が就職活動を行った際、多くの人が壁にぶつかっているのではないでしょうか?
ビースタイルグループが行った調査によると、90%以上の主婦が「就職することが厳しい」と感じています。
出典:PR TIMES
30代主婦が就職することは一般的に厳しいとされていますが、ここで紹介する就職活動を成功させるコツや注意点などを確認することで、就職活動を円滑に進めることができます。
1つずつ確認していきましょう。
2.【厳しいは嘘?】30代主婦でも就職を成功させるコツ5つ
ここでは、30代主婦でも就職を成功させるコツ5つを紹介します。
- 経験を棚卸する
- 優先順位を明確化する
- 紹介予定派遣やパートを選択肢に入れる
- 資格を取得する
- 就職支援を受ける
それぞれ詳しく解説します。
1.経験を棚卸する
就職活動を行う際には、まず経験を棚卸してください。
経験の棚卸とは、今まで行ってきた仕事について、実績・スキル・経験などを整理することです。
経験を棚卸することで、自分に適した仕事を選択できるようになります。
棚卸する経験としては以下の通りです。
- 業務内容
- 得られたスキル
- 実績
- 強み
- 弱み
- 興味関心の強さ
- 成功した体験
- 自分を成長させたもの
経験を棚卸するときに「成果視点」ではなく「エピソード視点」で書くことが大切です。
エピソードを棚卸していくことで、新たな強みや弱みなど今まで気付いていなかった細かい部分にも気づくことができます。
また、面接では伝えたいことが伝わりやすくなります。
その際、自分の心情に焦点を当てることが重要です。
成果が出ているものでも、心に負荷がかかっていることもあります。
生き生きと仕事を行うためにも、自分の心にも焦点を当てて棚卸をしましょう。
2.優先順位を明確化する
30代女性が就職活動を行う際に、絶対に譲れないものを書き出して、優先順位を明確化することが重要です。
優先順位を明確化することで、以下のメリットがあります。
- 受ける企業をフィルタリングできて、仕事探しを効率的に行うことができる
- 入社後のミスマッチを防ぎ、働きやすさにつながる
- 新たな選択肢が見えてくる
面接時には、なぜこの会社でなくてはならないのか優先順位を元に固めておくことで、自信をもって志望動機を伝えることができます。
以下は、明確化しておくべき優先順位の例です。
明確化しておくべき優先順位 | 具体例 |
福利厚生 | ・退職金 ・年金制度 ・育児制度 ・介護支援制度 |
給料(待遇) | ・賞与 ・残業代 ・特別手当 ・インセンティブ |
働き方 | ・転勤がない ・通勤時間 ・フレックス制度 ・時短勤務 ・在宅勤務 |
仕事内容 | ・経験を活かせるか ・経験を積めるか ・保有資格を活かせるか |
ワークライフバランス | ・休日(土日祝に休み、平日休み) ・長期休暇の有無 ・年間休日数 ・定時退社 ・残業の有無 |
自分にとって何が重要なのか、しっかり確認してください。
3.紹介予定派遣やパートを選択肢に入れる
30代主婦が就職を考えたとき、いきなり正社員として採用してもらおうとする場合、少し厳しい傾向にあります。
そのため、最初は紹介予定派遣やパートから始めることも一つの手です。
紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働いた後、正社員として登用してもらえる制度です。
なかには、パートとして一定期間就労経験を積んだ後、社員として採用してくれる会社もあります。
最初から正社員での就職を考えると難易度は高くなりますが、派遣もしくはパートからの雇用形態を視野に入れると、可能性が広がります。
また、今まで経験のない業界や職種に就職を希望する場合も、大きくキャリチェンジを図ることも可能です。
一度、確認してください。
4.資格を取得する
30代は即戦力を求められるため、持っているスキルによって評価される傾向があります。
30代主婦が社会復帰を果たすための1つの方法として、資格を取得することが挙げられます。
以下は、主婦におすすめの資格です。
- 簿記
- 宅建士
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 介護支援専門員、介護福祉士
- FP2級
- 宅地建物取引士
- 社会保険労務士
- 行政書士
資格取得は、30代主婦の就職を後押ししてくれるものになります。
ブランク期間を活用して、資格を取得しましょう。
5.就職支援を受ける
主婦が就職活動を円滑に進めるためには、エージェントなどの就職支援を受けることも一つの手です。
厚生労働省の情報によると「就職を成功させた人の大半が就職支援を受けていた」と報告されています。
出典:厚生労働省「出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業|再就職の状況」
就職相談や紹介だけでなく、書類の添削や面接対策まで行ってくれるため、とても心強い味方となってくれます。
ぜひ活用してください。
3.30代主婦が就職活動を行う際の注意点3つ
ここでは、30代主婦が就職活動を行う際の注意点を3つ説明します。
就職活動を行う上で、主婦だからこそ気を付けるべきことがあります。
注意点を確認して、納得のいく就職活動にしましょう。
- 前職(経歴)とブランク期間に得たことをアピールする
- 本音で話す
- 家族と話し合いを行う
家庭が回らず離職することを防ぐためにも、まずは家族で話し合いを行いましょう。
1.前職(経歴)とブランク期間に得たことをアピールする
30代主婦が就職活動を行うときには、前職の経験に加えてブランク期間に得たことをアピールしてください。
「前職時にはできなかったことが、育児期間中に得たことでできるようになったこと」など、新たに得たスキルを伝えることが重要です。
どんな些細な経験もアピールにつながります。
主婦の人が子育て期間中に得られる能力は、次のものが挙げられます。
- コミュニケーション能力
- 計画力
- 忍耐力
パートや内職で得たことも立派なアピールになります。
自信を持って面接で話しましょう。
2.本音で話す
面接では、相互間のミスマッチを防ぐために本音で話すことを心がけましょう。
採用してほしいがために、現実不可能なことも話してしまいがちです。
例えば、子供がいる場合「どこまで対応可能なのか」など面接時に話すことが大切です。
自分に合った会社を見つけるために、必ず本音で話をするようにしてください。
長く働くことを考えると、とても重要なことです。
3.家族と話し合いを行う
30代主婦が再就職を考えたとき、家族の協力が必ず必要になってきます。
「家事や育児の担当はどうするのか」「子供の急な発熱時の対応はどうするのか」など多くの問題が生じてきます。
多くの人が、自分一人で行おうと考えますが、仕事と家事育児の両立は、想像以上に負荷のかかるものです。
「就職したのに続けられない」という状況を避けるためにも、協力体制を整えてから就職活動を行ってください。
4.30代主婦が就職活動を行う上で確認するべきこと3つ
30代主婦が1つの会社で長く働くために確認するべきことがあります。
ここでは「30代主婦が就職活動を行う上で確認するべきこと3つ」を紹介します。
30代主婦が就職活動を行う上で確認するべきことは以下の3つです。
- 同じ境遇の人がいるか
- 子育てに関する制度は充実しているか
- 休日の取りやすさ
それぞれ解説します。
1.同じ境遇の人がいるか
自分と同じ状況の人が「どのくらい在籍しているか」「どのくらい活躍しているか」を確認することで、入社後の働きやすさが分かります。
例えば、子供を持つ女性の多い職場の場合、子供の急な発熱などに対して、柔軟に対応してもらえる可能性が高いでしょう。
同じ状況の人があまりいない会社に就職すると、周りからの理解が得られず、無理な働き方を続けてしまう可能性があります。
離職することにもつながってしまうので、同じ境遇の人がいるかどうかは、必ず確認しましょう。
2.子育てに関する制度が充実しているか
子育て制度が充実しているのか確認しておくと良いでしょう。
単に、制度があるだけでなく、実績があるのかも確認してください。
例えば「産前/産後休業制度・育児休業制度を取得出来ているのか、そして取得後、復職できているのか」など確認を行うと良いでしょう。
以下では、他にも確認しておくと良い制度を紹介します。
- 育児時短制度
- 子の看護休暇
- 在宅勤務
- 妊娠中の通勤緩和措置
- 育児サービス利用支援制度
- 提携保育園、企業内保育園
自分で調べるには限界があるので、エージェントの方に確認してもらうのが良いでしょう。
1つずつ確認してください。
3. 休日の取りやすさ
家族のある30代主婦が就職するにあたって、休日の取りやすさはとても重要です。
会社の都合に合わせた時期にしかお休みをとれない場合もあるので、必ず確認をしましょう。
休日について、以下を確認してください。
- 有休消化率はどのくらいか
- 程度希望した日にお休みをもらえるか
- 5日以上のまとまった休みが取れるか
家族に合わせた休暇が必要になる場合がありますので、上記については必ず確認してください。
5.30代主婦が就職しやすい職業3つ
さまざまな職業の中でも、30代主婦が就職しやすい職業を3つ紹介します。
- 営業職
- 医療事務
- 介護職
1.営業職
30代主婦が就職しやすい職業として保険会社での営業があります。
おすすめ理由は以下の通りです。
- 子供のいる人が多く在籍していて、働きやすい環境が整っている
- 福利厚生が充実している
- 頑張り次第で給与を上げていける
定期的に募集が行われているので、確認してください。
2.医療事務
医療事務は、すでに主婦の人が多く働いているため、採用をしてもらいやすい業種です。
特徴は以下の通りです。
- 多くの主婦が在籍しているため、融通が利きやすい
- 未経験でも多くの採用がある
- 経験を積むと、大きい病院への転職も可能となり給与UPも見込める
医療事務のほかに、2009年にできた国家資格「販売登録者」という資格があります。
薬剤師に次ぐ医薬販売のプロとされる資格で、一般的な医療事務より給与が高い傾向にあります。
3.介護職
介護職は、高齢化社会のため、多くの求人があり、職に困ることがありません。
無資格でも仕事があるので、主婦が就職しやすい仕事です。
資格を取ると給与がUPするので、仕事に慣れてきたら資格試験に挑戦するのも良いでしょう。
介護職の資格には以下のものがあります。
- 介護福祉士
- ケアマネージャー
- 社会福祉士
- 理学療法士
介護職の資格は数多く存在し、難易度の低いものから、難易度の高いものまで様々です。
自分に適したものを選んでください。
6.30代主婦が就職活動をするのに適したエージェント5選
ここでは30代主婦が就職活動を行うのに適したエージェントを5つ紹介します。
- 女性の転職Type
- アデコ
- LIBZ(旧リブズキャリア)
- リクルートエージェント
- パソナキャリア
1. 女性の転職Type
出典:女性の転職Type
エージェント名 | 女性の転職Type |
おすすめの人 | 正社員としてキャリアアップをしたい人 |
特徴 | 育児と両立しやすい求人多数 |
公式サイト | https://woman-type.jp/ |
女性の転職Typeは、女性管理職が在籍している項目の絞り込みも可能。
正社員としてキャリアを築いて行きたい人に適したエージェントです。
家庭との両立のしやすい求人が多数あります。
2.アデコ
出典:アデコ
エージェント | アデコ |
おすすめの人 | 大手や官公庁で働きたい人 |
特徴 | 正社員事務職に強い |
公式サイト | https://www.adecco.co.jp/perm |
アデコはもともと派遣会社として運営していたため、大手企業・外資系企業・官公庁・自治体などネットワークが広く、あらゆる紹介が可能です。
事務職に強い傾向があります。女性の転職実績も豊富。
3.LIBZ(旧リブズキャリア)
エージェント | LIBZ(旧リブズキャリア) |
おすすめの人 | 家庭と両立したい人 |
特徴 | 育児中OKの募集が多い |
公式サイト | https://career.prismy.jp/ |
派遣社員・契約社員ではなく正社員募集が多い。
家庭との両立を考える人は「ママ社員活躍」「リモート可能」「時短勤務可能」「キッズルーム有」企業からスカウトを受けられることもメリットです。
4.リクルートエージェント
出典:リクルートエージェント
エージェント | リクルートエージェント |
おすすめの人 | 多くの求人の中から選びたい人 |
特徴 | 保有求人数業界No1 |
公式サイト | https://www.r-agent.com/ |
求職者の8割以上が登録をしていると言われているエージェントです。
支援も手厚く、主婦やシングルマザーの就職実績も十分にあります。
圧倒的な求人数があるので、多くの求人のなかから選びたい人に適しています。
5.パソナキャリア
出典:パソナキャリア
エージェント | パソナキャリア |
おすすめの人 | 手厚いサポートを受けたい人 |
特徴 | 女性支援に特化したチームがある |
公式サイト | https://www.pasonacareer.jp/ |
女性支援に特化した専門のチームがあり、在籍するキャリアアドバイザーは、子育て中の人が多く相談に乗ってもらいやすい。
女性の社会進出に向けたセミナーやイベントも多いのもポイントです。
エージェントを活用して30代女性の就職活動を成功させよう!
30代女性の就職活動は難しいとされていますが、ここで紹介したことを実践することで、就職の可能性が高まります。
まずは、自分に適したエージェントを確認してください。
賢く用いて就職活動を成功させましょう。